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AIはCレベルに必要な資質やスキルも変える
この10年ほどの間、AIと雇用に関する議論は、初級レベルの職種への影響に焦点が当てられてきた。とりわけ、コールセンターのオペレーターがチャットボットに取って代わられたり、アナリストがアルゴリズムによって職を失ったり、初級プログラマーがエージェンティックAIや「合成の」同僚によって不要になる事態が懸念されている。
しかしこの見方は、より微妙な変化を見落としている。AIは組織図の下位層を変えているだけでなく、上位層も再形成しつつあるのだ。その変化は目立たず、より構造的あるいは構成的なものだが、上級管理職、エグゼクティブ、Cレベルの役職も同様に根本的に再定義されつつある。たとえば、CFOという役職が消滅するリスクはほとんどないが、従来CFOの成功や有能さに結びついていた資質、スキル、行動様式が、将来も引き続き成功や有能さをもたらし続ける可能性は極めて低い。このことは極めて重大な意味を持ち、組織は上級リーダーの採用や昇進において、過去の実績よりも将来何ができるかを重視せざるをえなくなっている。
AIはリーダーシップにとってツールでもあり課題でもある
AIがリーダーシップに及ぼす広範な影響を理解するには、AIを単なるツールとしてではなく、リーダーシップ上の課題――それどころか、現代を特徴づける決定的な課題――として捉えることが有用だ。重要なのは、AIの技術的・戦術的な側面(導入や普及の推進など)において組織を支えられるリーダーかどうかよりも、AI時代をうまく乗り切るためにリーダーが示すべきスキル、価値観、行動とは何かであり、これはリーダーシップのまったく新しい段階、あるいは時代の到来を意味している。
これは驚くべきことではない。あらゆる大きな技術革新の波は、最終的にリーダーシップそのものを変容させてきた。鉄道は専門経営者を生み出し、電気は現代的な企業を生み出した。インターネットはプラットフォームCEOを生み出し、彼らは実工場ではなく、デジタルエコシステムを生み出した。
AIも同様のことを引き起こしている。人間とAIが共存する時代に、現代の組織と仕事における機能的・心理的な調整ニーズに対応するために、リーダーが何を知り、何をすべきか、さらにはどのようなリーダーシップの役割が存在すべきか(あるいはすべきでないか)さえも変えつつあるのだ。
私がかつて論じたように、AIはリーダーシップに大きく分けて3つの影響を与えている。第1に、AIはリーダーに対し、何を自動化し、人間のスキルをどのように補強し、データをどのように管理し、仕事をどのように再設計するのか、そして単にAIを導入するだけでなく、そこからどのように価値を引き出すのかを決めるよう迫っている。AIオーガニゼーション(組織知能企業)となることによる社会的・倫理的影響を考慮することは言うまでもない。かつて戦略と言えば市場や競合他社のことだった。いまや、それはアルゴリズムやエージェントのことでもある。AIに関して適切な判断を下せない企業は、1990年代にインターネットを無視した企業が消え去ったのと同様に、存在意義を失うリスクがある。
第2に、AIは専門知識をコモディティ化している。20世紀の大半において、リーダーが昇進できたのは、他者よりも多くの知識を持っていたからであり、主にアイビーリーグのMBA、過去の経験、そして従来のKPI(重要業績評価指標)に基づく実績がそれを示していた。CFOは財務を理解し、COOは業務を理解し、CEOは数十年にわたる経験を蓄積していた。
今日、そうした専門知識の多くはオンデマンドで入手可能だ。モデルは、いかなる個人よりも迅速に財務シナリオを分析し、サプライチェーンを最適化し、市場調査を統合できる。ハードスキルや経験が再現しやすくなると、リーダーを差別化する資質は変化する。共感力、好奇心、学習能力、誠実さ、そして自己認識がより重要になる。これらの特性は自動化が難しく、人間と機械を連携させる上でより価値がある。AI時代の最高のリーダーとは、最も多くの知識を持つ者ではなく、最も速く学び、最も賢明に判断できる者となるだろう。
第3に、AIは組織そのものを変える。透明性、適応力、スピードへのニーズが高まることで、文化が変容する。階層がフラットになり、管理範囲が拡大することで組織構造が変わる。リアルタイムの意思決定が可能になることで、連携のあり方も変わる。業務がデータやアルゴリズムを中心に再編成されるなら、リーダーシップの役割も同様に再編成されなければならない。
最も重要なのは、AIの浸透が(指数関数的にではなく)漸進的にさえ続けば、AIはまもなく次のWi-Fiやスマートフォン、あるいは電気のような存在になるということだ。つまりそれは、差別化の機会というより根本的な必需品であり、普遍的な機能となる。こうした世界では、文化こそが組織にとって最大の競争優位性となるだろう。







