Step2◆製品価値を認めてもらうためのツールを開発する

 次に、対象顧客に新製品の存在を認知してもらい、その価値を実感してもらう方法を考えます。既存顧客に対しては、提案書や製品カタログを持って直接訪問するのが有効でしょう。製品によっては、たとえば、大きさや重さが決め手となることが予想されるのであれば、デモ機を持ち込み、実際に顧客に見てもらうほうが効果的でしょうし、いまでは使い方を撮影した映像を〈iPad〉などで紹介する営業マンも多いようです。

 ここで重要なのは、自社製品を使ってくれるかもしれないユーザーたち(潜在顧客)が価値を認めるようにするためのツールを開発することです。もちろん、対象顧客すべてに同じツールを使うということではありません。既存顧客であれば、これまでの付き合いから彼ら彼女らの期待値を理解して、それを満たすように設定を変えておくことが必要です。もちろん、事前に新製品が出ることをそれとなく伝えて関心を高めておくことも、買い控えを誘わないかぎり有効といえるでしょう。

 新規顧客に対しては、HPや新聞等で新製品発売を公表した後に訪問することをお勧めします。新規顧客について最も留意すべき点は、自社の競合の既存顧客であるケースです。こういう例は非常に多いので、新規顧客について事前調査をして、自社製品のどこに興味を示してくれそうかを把握し、アピールポイントを明確にした提案を積極的に行うことが必要です。

 さらに、提案する際は、単にそれを説明するたけでなく、新規顧客が求めている製品機能や、操作性、デザインなど、現状満たされていないニーズを聞き出し、それらについて自社の製品がどのように貢献できるかを伝えることが重要です。

 代理店への委託販売でも、自社から提供する汎用ツールは、顧客の事業規模、工場ラインのオペレーションの考え方、作業者の機械の習熟度合、などに応じて、使い分けるように指導するとよいでしょう。くわえて、メーカーとして顧客に伝えたいことが、代理店経由だと正しく伝わらないどころか、誤解されることもあるので、映像などを活用するアプローチを推奨したり、自社工場の見学会を開催したりすることで、潜在顧客を獲得する可能性が大いに高まるはずです。

◆プロモーション戦略:立案のポイント◆

1.対象顧客を決める。
2.プロモーション全体の流れを考える。
3.対象顧客別に、各プロセスのアクションを組み立てる。

◆具体的なアクション◆
1.法人営業であれば、具体的に企業名を挙げて、「だれに買ってほしいか」を明確にする。
2.顧客ごとに汎用ツールを使い分ける。
3.映像を見せながら説明したり、見学会を開発したり、五感に訴えるプレゼンを取り入れる。

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