21.「コア事業の見えない引力」とは何か。

 新しいアイデアに対して、その企業のコア事業や基幹ビジネスモデルが徐々に影響を与え、以前に行ったことと似たようなものにしてしまうこと。

22.イノベーションの「安全領域」とは何か。

 コア事業の影響からイノベーターたちを守る組織的な仕組み。

23.イノベーション・チームを、どのようにつくり、運営したらよいのか。

 締め切りを厳守させ、つねに意思決定者の関心事とさせる。

24.よいイノベーション戦略には何が盛り込まれているのか。

 全体的な目標。イノベーションへのさまざまな取り組みを管理するポートフォリオ。それを実現するために経営資源を配分する仕組み。そして明確に定義されたイノベーションの範囲と目的。

25.イノベーション・ポートフォリオを管理する最も良い方法は何か。

 現在行っている活動を正確に把握し、異なる種類のイノベーションをそれぞれに適した方法で測定・管理すること。

26.「良識的な削減」とはどういう意味か。

 ときには破壊も、創造にとって重要な意味を持つことがあると認識すること。

27.イノベーションにおいて上級役員はどんな役割を果たすべきか。

 大きな役割。

28.個人として優秀なイノベーターになるにはどうすればよいか。

 実践あるのみ。イノベーションは習得できるスキルである。

29.イノベーションのための経営資源をどうすればもっと得られるか。

 迷走して停止してしまったような「ゾンビプロジェクト」を中止すること。企業にとって経営資源の損失である。

30.良いアイデアを良い事業に迅速に転換するにはどうすればよいか。

 エジソンの言葉を思い出そう。天才とは「1%のひらめきと99%の努力」である。汗をかくことが大事。

31.大規模にイノベーションを推進する能力を身につけた組織はあるのか。

 グーグル、アップル、プロクター・アンド・ギャンブル、アマゾン、シスコシステムズ、ゴドレジ・アンド・ボイス、ゼネラル・エレクトリックといった企業が続々とイノベーションの組織能力を身につけている。


原文:31 Innovation Questions (and Answers) To Kick Off the New Year December 27, 2010