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コーチングの価値が、いま以上に認められている時代はないだろう。コーチ役に任命されたリーダーは面倒どころか名誉に感じ、積極的に手を差し伸べてくれる。それ自体は歓迎されるべきだが、「助けすぎ」は問題だ。自分の思い通りに人が動くことに快感を覚えて、相手の自立を願うのではなく、あなたへの依存を要求するような事態は、絶対に回避しなければならない。本稿では、そのために役立つ4つのポイントを紹介する。


 指導を求める社員にとって、いまほどよい時代はないだろう。職場コーチやコンサルタント、アドバイザーの急速な増加に加え、「コーチとしてのリーダー」が持てはやされる傾向によって、(ほとんどの人が)容易に人の力を借りられるようになった。

 コーチングを受けることは尊敬に値し、コーチ役を引き受けるリーダーは、その役目を名誉の勲章のように思っている。ところが、ほんの数年前までは、助けを借りようとすること自体、弱い人間がすることだと考えられていた。

 この変化は、組織文化にとって多くの利点がある。特に、社員が安心して自分の限界を認め、学習を安全で普通のことと捉えるようになる点が大きい。だが、多くの助けが得られるこの状況には、悪い側面もあるのだろうか。