食事と睡眠

 激しいストレスがのしかかっているときは、自分を大切にすることが大切だ。当たり前のことだと思うかもしれないが、サバイバルモードのときは、それができない人が多い。

 質の高い睡眠の重要性を、ないがしろにしてはならない。私は最近、自分のポッドキャスト「ファインディング・マスタリー」で、カリフォルニア大学バークレー校の教授(神経科学・心理学)を務める睡眠専門家のマシュー・ウォーカーと話をした。

 ウォーカーによれば、良質な睡眠を取るためには、毎晩同じ時間にベッドに入るのがよいという。脳にとって好ましいのは、規則正しい生活を送ること。動画配信サービスを長時間見続けることではない。

 しかし、極度のストレスにさらされている人は、なかなか寝つけなかったり、眠りが浅かったりする。ウォーカーは、そんなときは「散歩」するとよいと提案している。

 私のおすすめは、以下の3つの戦術だ。歯を磨く(パブロフの犬の実験と同じ発想で、「歯を磨いたから寝る時間だ」と自分自身に思い出させるのが狙いだ)。本を読む(退屈な本であれば、より好ましい)。眠くなるまで、自分の考えていることを(スマートフォンに入力するのではなく)紙に書く。

 朝は、毎日同じ時間に起きるよう心掛けよう。よく眠れなかった日も、起床時間を守ることが大切だ。規則正しい生活を送ることで、体内時計が整う。

 食事と水分補給にも注意を払うべきだ。激しいストレスを感じている人の体は、糖分、でんぷん質、塩分を欲する。しかし、科学的な研究によれば、ヘルシーな食生活を送っている人は感染症にかかりにくいという。

 バラエティに富んだ食事を摂ろう。緑色の葉物野菜は、免疫システムが必要とするエネルギーを補給するうえで、非常に有効だ(残念ながら、キャンディとチョコレートにそのような効果はない)。そして、水を十分に飲んで、体内の毒素を洗い流そう。