●会社の危機対応
通常の企業研究に加えて、志望先の企業がコロナ危機に対してどんな取り組みをしているかを調べておくよう、マークマンは助言する。最新の情報を得ておきたい。
「その職に応募したのは数ヵ月前だったかもしれないが、事態は急速に変化している」と彼は述べる。「できる限りのことを調べておくとよい。志望先企業のホームページやメールマガジン、ソーシャルメディアのフィードを面接日当日までチェックしよう」
●あらかじめリハーサルする
想定される質問への受け答えをリハーサルしておこう。「我々は緊張すると、自分自身を監視し始める傾向にある。リモート面接では自分が話している最中に自分の顔が見えるため、気が散ってしまう可能性が高い。顔を見ていると、特にそれが自分の顔の場合、思考の流れを見失いがちだ」とマークマンは語る。
リハーサルは、面接を受ける予定の場所で行おう。自分がどう見えるかがわかるからだ。練習中にどうしても自分ばかり見てしまう場合は、自分が写っているウインドウを閉じたほうがいいかもしれない。注意散漫になるほど自意識過剰にはなりたくない。
「ただし、面接中に自分を時々見ることは役に立つこともある」とマークマンは述べる。「洋服のラベルなどがはみ出ていないかどうかを確認できるから」
●ポジティブな心構えでインタビューに臨む
リモート面接では、対面型のときと同じレベルの非言語的情報を相手から受け取れないことを覚えておこう。そしてフェルナンデス=アラオスが指摘するように、我々はフィードバックが得られないと、物事を悪いほうに考える傾向があることを数多くの研究が示している。「この面接はうまくいっていない」と考えてしまうのだ。
したがって、ポジティブな気持ちを保ち、最善のことが起きていると考える練習を事前にしておこう。うまくいっているかどうか疑問が湧き出たときに、いつも口にするおまじないがあるなら、それを言うのもいいだろう。あるいは面接が始まる前に5分間静かに座り、面接がうまくいく可能性が高い理由すべてを、頭の中でおさらいするのもよいかもしれない。
●画面上で自分の感情を少しだけ大げさに表現する
同じ理由で、面接中に感情を表現する練習をするのもよいだろう。「高性能のイヤホンを持っていない限り、音声は圧縮されて感情を伝える低音の多くが失われる」とフェルナンデス=アラオスは説明する。
「そのため、少しだけ大げさに話したほうがいい」。彼は、会議ツールで友人を相手にあらかじめ練習して「設定や口調、ボディランゲージに関するフィードバックをもらう」ことを勧めている。
目標は、自然体でリラックスして見えるようになることだ。いくつかの質問例に答えているところを録画して、自分がどう見えるかをチェックしよう。
ただし、自分のできていない点ばかりが目についてしまう人は、やらないほうがいい。繰り返すが、自意識過剰になってパフォーマンスを妨げるようなことはしないほうが賢明だ。