●忍耐強くなる
ずっと前のように感じるかもしれないが、リモートワークへの移行が広がってからまだ数カ月しか経っておらず、私たちはまだ学んでいる最中だ。いまでは、ほとんどの人がズームで画面を共有し、ブレイクアウトセッションを行う方法を知っているが、深く根付いた仕事のやり方をリモート環境に合わせて再構築するには、もっと時間がかかるかもしれない。
自分と部下に対して、忍耐強くなろう。たとえ、期待通りの成果がまだ出ていないとしても、努力を認めることを忘れてはいけない。
成長マインドセットの利点について話すのはよいことだが、新しいことを学ぶのは困難で、すぐに目に見える進歩がないと落胆することがある。自身を許し、他者に寛大になること。すぐ結果が出ないことではなく、努力していること、その努力から価値のある洞察を深めていることに焦点を当てよう。
●成長マインドセットを他者に教え、自分の中で強化する
マイクロソフトCEOのサティア・ナデラは、現職に就任して最初の数カ月間に、「何でも知っている(know it all)」文化ではなく「何でも学ぶ(learn it all」文化の価値を従業員に説いた。ナデラは手本を示して指導し、毎月共有する動画で自分が多くを学んだことを振り返り、社内全体のグループにも自分たちの学びの経験を話し合うよう促した。
規模は小さくなるかもしれないが、あなたも自分のチームで同様のことを実践してみてはどうだろう。たとえば、毎週あるいは毎月行われるチームミーティングで、メンバーがこれまでに危機の中で学んだことを話し合うこともできる。
●適切なシグナルを送る
あなたの発言と行動の両方が、他者に重要なメッセージを送る。
たとえば最近の研究では、リーダーが新たに昇進した経営幹部に対して2週間ごとに「前回、話し合ってから何をしたか、そこから学んだことがあるとしたら何か」と尋ねた。すると、「リーダーから質問されることがわかっていたため」、彼らはすぐにみずからの成長に注意を払うようになり、自分がどれだけ学んでいるかに驚いたという。
あなたも、自分のチームにシグナルを送ることができる。どのようなことを学んでいるか尋ねたり、進歩したことや学習したこと、失敗を挽回したことに対しては成績優秀者と同程度の報酬を非公式に与えたりしてもよい。
成長マインドセットがどういうものかを行動で示すには、成功するための最終的なプランだけでなく、そこに行き着くまでの挫折や障害も示すとよいだろう。