スタンフォード大学の心理学者であるキャロル・ドゥエック博士は、現在の自分ではなくどのような人になりたいかで自分自身を定義することが重要だと語る。

 我々は常に、何かに変わろうとする過程にある。したがって、あなたが望む未来の自分にふさわしい行動をいまするとよい。過去の自分にふさわしい行動をするのではない。

 あなたの行動は、自分をどのような人だと思っているかに関するシグナルをあなた自身に返し、アイデンティティを固め、最終的にパーソナリティを形成する。あなたの行動がパーソナリティを形成するのであって、その逆ではない。

 では実際、あなた自身はどのような人になりたいと思っているのだろうか。まず、それを他者に話すことから始めてみよう。

 過去の自分ではなく、未来の自分にふさわしい行動をしよう。不確実性と変化を受け入れよう。学習と失敗を受け入れよう。「いま」に定義されてはいけない。

 限界的練習を積み重ねることで成長を遂げ、進化し続ける自分自身の物語を体現できるようになる。みずから行動を起こし、自分の未来のアイデンティティを築くために投資しよう。

 そうすることで、あなたは自分が最も望んでいる自分になることができる。


HBR.org原文:Take Ownership of Your Future Self, August 28, 2020.


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