指名されたものの、どこにも隠れる場所はない。気が進まないまま、私は自分の結果について説明した。数分もすると、ほかのメンバーが穏やかにうなずいているのが目に入った。自分が何らかの評価を下されていると感じることはなかった。彼らは私のことを理解してくれている、そう感じたのだ。
私は驚いた。私の中で何かが変化した。自分の壁をほんの少し低くしたら、気持ちが軽くなったのだ。
ワークショップが進行していく中で、私はあることに思いをめぐらせていた。これから先、自分が心の奥にそっと仕舞い込んでいた感情をもっとさらけ出す勇気を持つことができたら、いったい何が起きるだろうか、と。
ワークショップではその後も、ヨガや瞑想をはじめとするいくつかのセッションで、私は自分の弱さをさらけ出せと突きつけられた。参加者はそれぞれ、貴重な糧を持ち帰った。
私にとってそれは、自分の弱さを隠さずに変化を受け入れることが、不確実性をコントロールしたいという欲望を鎮め、いまここに存在しているという意識を高めるのだと理解することだった。
ほかの参加者も「悩んでいたけれど、起業を決意する」「新しいスキルの習得を目指す」「安全とリスクのバランスについて、考え方が変わる」など、新たな一歩を踏み出すきっかけを得ていた。
ワークショップを終えた私は、学んだことを日々の生活に取り入れた。まず、自分の仕事の負担を減らすことにした。人を増やして、事業のリブランディングを支援するチームを立ち上げた。問題に直面した時は、自分一人ですべてをやろうとするのではなく、信頼できる友人や同僚、専門家に助言を求めるようになった。
今回の教訓を、自分のキャリアのもっと早い段階で学んでおきたかった。社会に出たばかりの時や新しい組織に移った時は、職場の意義をなかなか理解できないものだ。
自分の価値を知ることは、簡単ではない。あなたが自分自身のことをもっとよく知り、時間とエネルギーを集中すべき部分を見極めて、最善の自分になれるように、本稿でお手伝いできればと思う。
私が参加したワークショップでは、特に3つのエクササイズが自分自身についてより明確に、より深く理解する助けとなった。読者の方々にも同じくらい役立つことを願って、私が学んだことを共有しよう。