●パターンを見つける
一定期間の記録ができたら、スプレッドシートをざっと眺めてみると、さらに詳しく調べたほうがいい部分が把握できるだろう。たとえば、日によって生産的な時間や気分が大きく異なるなら、その波と関連していそうな項目を探してみる。もしかすると、会議に費やす時間や睡眠時間が関係しているかもしれない。
より深い分析を行うためには、表やグラフを作成し、自分の気分や仕事量と、その変化の原因だと考えられる要因の関係を詳しく調べる。
会議が少ない日は、多くのタスクを終わらせられたかもしれない。ただし、会議が昼食後に2時間行われていた場合、どちらにしても仕事に集中しづらい時間帯であるため、影響は少ないかもしれない。
気が散って大量の時間を無駄にしたように見える日は、ページや文書やパラグラフを作成する合間に気分を切り替えていたことが原因で、実際には大量の書類仕事を終わらせていたことを示しているのかもしれない。
特に注目すべきは、在宅勤務日と出社勤務日で大きな違いがある項目だ。自宅、もしくはオフィスのほうが迅速に完遂できる仕事のタイプが見えてくるかもしれない。
会議が対面の場合とオンラインの場合とでは、あなたの気分や生産性に与える影響は同じだろうか。あなたが最も生産的になれるのは、仕事をする時間帯に左右されるだろうか。
こうした問いに対する答えは、オフィスで気が散ることがあるのと同じように、自宅での生活の流れによっても変化する可能性がある。
自宅、あるいはオフィスのほうがはかどるタスクを把握できれば、どの日にどう過ごすべきかを判断しやすくなる。仕事の全体像も見えてくるだろう。つまり、現在の仕事の役割を見直し、自宅とオフィスのそれぞれで対応できる最適な仕事量を知ることで、在宅勤務と出社勤務の理想の配分が見えてくるのだ。
これは定期的に見直す必要があるプロセスかもしれない。
たとえば、現四半期の大型プロジェクトとして、カンファレンスの企画段階から関与しなくてはならないかもしれない。そのためには、さまざまなコラボレーションが必要となり、出社勤務のほうが利益は大きい。しかし、次の4半期は、会社の年次報告書を作成しなくてはならないなら、執筆作業に集中できる在宅勤務の時間を確保する必要が生じるだろう。