優先順位をつける

 筆者らのデータによると、ワークライフバランスを向上させるために、マネジャーが実行できる最も重要なことの一つは、チームの仕事の優先順位付けを支援することだ。

 特に、マネジャーから優先順位付けのサポートを受けていない従業員は、自分のワークライフバランスの満足度が非常に低い。2020年10~11月に収集したデータによれば、そのような従業員の81%が不満を感じており、42%がパンデミック前ほど生産的であると感じていない。

 筆者自身もマネジャーとして、「すべて」を遂行することはできないと知っている。そのため、パートナーや他のチームと難しい議論をする必要がある。

「これをやると、他の3つができなくなるかもしれない。ここで最も重要なのは何か」。このようなオーバーロードに対処し、仕事量を持続可能なものにするには、常に「どちらも」というのは無理で、「どちらか一方」を選ばなくてはならない。

 筆者のチームはいまでも、優先順位付けは「あなたの中のクリングホッファーに語りかけることだ」と冗談混じりに言う。筆者が繰り返しそう言ってきたからなのだが、それが筆者のモットーになったことには理由がある。

 優先順位付けをすることで、混沌とした状況の中に安定を生み出すことができる。優先順位付けがワークライフバランスの基本なのは、それによってチームが主導権を握り、発言し、ミッションクリティカルでないものに「ノー」と言えるからだ。その結果、会議が減り、フォーカス時間が増え、そして最も重要な点として、休暇を自由に取得できるようになる。