仕事に集中できる時間を確保するために境界を設ける

 仕事に優先順位をつけ、会議を削減したら、集中して仕事をする時間を優先し、その時間を死守するために境界を設けるようチームに促す。

 ●フォーカス時間を奨励する

 重要な優先事項に取り組むために、毎週、集中して仕事をする時間を前もって確保するようチームに勧める。この時間を確保することで、従業員は気を散らされたり中断させられたりすることなくディープワークができ、プロジェクトに没頭することができる。

 フォーカス時間が増えれば、仕事もはかどり、圧倒されるように感じることが少なくなる。また、仕事が勤務時間外に及ぶことも減る。

 ●テクノロジーを活用して時間外労働を避ける

 ハイブリッドワークは「どこで」働くかだけではなく、「いつ」働くかということも重要だ。たとえば、筆者は仕事とプライベートのスケジュールを両立させるために、集中できる夜の時間帯に受信トレイを確認することが、仕事を完了するための最善策になるかもしれない。一方で、筆者らの調査によると、マネジャーが勤務時間外に送る1通のメールが、チームの時間外労働につながる可能性がある。

 テクノロジーを活用して、チーム全員が自分に最適な方法で仕事ができるようにすると同時に、精神的に「常にオン」の状態にならないようにすることができる。筆者は夜に仕事をする(「個人的には」最適な方法だ)時は、「遅延送信」機能を利用して、自分がフレキシブルに働くことが他の人にとって夜中のストレスにならないようにしている。

 チームには、仕事から離れる時は通知をミュートにして、メールやチャットをチェックしなければならないというプレッシャーを取り除くよう勧めている。また、返信のタイミングについてチーム内でルールを決めておくことで、誰もが常に待機しているような気分にならないようにしている。