従業員リソースグループに働きかける
仲間同士のコンタクトは、孤独や孤立に悩む従業員にとって有益になりうる。従業員リソースグループ(ERG)は、精神疾患の影響を受けた人、いまも精神疾患を抱えている人、精神疾患を抱える人を支援している人が集まる場を提供し、職場のあらゆる問題に対処する機会を見出すことができる。
すべての従業員が参加を歓迎されるべきだが、メンバーのプライバシーは守られなければならない。マネジャーはこれらのグループを後押しして、みずからも参加し、メンタルヘルスの問題を当たり前のこととして捉える土壌をつくる。
ERGだけでなく、さまざまなグループの中で、あなたが模範を示すこともできる。たとえば、メンタルヘルスについて率直かつオープンに話し、自分自身の問題を共有して、あらゆるレベルの従業員がメンタルヘルスを良好な状態で維持できるよう働きかけ、メンタルヘルスに関する活動や取り組み、イベントを支援するのだ。
職場で行われるグループのセルフケア活動は、仲間同士の関わり合いを促す。人気の高いアクティビティには、エクササイズやフィットネスのクラス、健康的な食事、瞑想、マインドフルネスのプログラムなどがある。このような体験を通じて、直接対話する機会が増えることで、メンタルヘルスに関する議論も促進される。
メンタルヘルスの問題を抱えている人は、同僚と一緒に、メンタルヘルスとは直接関わりのない活動を行うことで、安らぎを感じることもある。多くの人が、自分の問題のせいで、そのような社会的つながりが失われることを恐れているのだ。
共通の趣味や関心事を中心に組織された課外活動は、他の従業員とのつながりを育み、エンゲージメントを促進する場となる。DEI(ダイバーシティ〈多様性〉、エクイティ〈公平性〉、インクルージョン〈包摂〉)に関する取り組みや議論、社会奉仕活動に従業員が携わることも、そのような機会になるだろう。
また、募金活動などメンタルヘルス関連の非営利目的のイベントを主催したり、参加を奨励したりすることは、プログラムを充実させつつ、問題意識を高め、従業員のオープンな議論を促すことにつながる。





