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DEI(ダイバーシティ〈多様性〉、エクイティ〈公平性〉、インクルージョン〈包摂〉)の重要性がますます叫ばれる中、多くの企業が自社の取り組みを喧伝しているが、実質的な変化をもたらせていないケースがあまりにも多い。自社の取り組みは単なるパフォーマンスにすぎないのか、あるいは自社の価値観にしっかりと織り込まれているのか。その答えを見極めるために、リーダーが自問自答すべき4つの問いを紹介する。

DEIの取り組みがパフォーマンスになっていないか

 DEI(ダイバーシティ〈多様性〉、エクイティ〈公平性〉、インクルージョン〈包摂〉)の取り組みは、プログラムやオフィス、肩書といった「モノ」とは違う。一人の人間や単一のイニシアティブ、あるいは一つの場所だけで実現するものでもない。

 あまりにも多くの組織で、DEIの取り組みは実質的な変化をもたらしていない。それでは、建築現場で一時的に組み立てられる「足場」で終わってしまう。既存の組織構造にとっては、単なる付属物にすぎず、必要不可欠な部分にはなっていないのだ。

 筆者らは過去2年間にわたり、そのような足場がさまざまな形で変化する様子を目の当たりにしてきた。その一つが、チーフ・ダイバーシティ・オフィサー(CDO)を採用する組織が相次いでいることだ。多くの場合、有色人種の女性が登用されるが、彼女たちにはシステミックな不平等の原因を根絶する権限は与えられていない。

 CDOは、社内外のステークホルダーから提起されたDEI関連の問題を管理し、それらを軽減するための連絡窓口であり、組織のリーダーシップチームを守る緩衝材の役割を果たす。だが残念ながら、CDOの任務はそこで終わってしまう傾向がある。

 自社のDEIの取り組みが、単なる足場やパフォーマンス的な連帯にすぎないのか。あるいは、人種平等やジェンダー平等を、自社のコアバリューの中核に置き、変化の針を動かすものとして位置付けられているか。その答えを見極めるために、組織は何をすべきか。

 筆者らは、個人的な経験と専門家としての経験、研究、組織との協働に基づき、リーダーがDEIを組織のミッションや文化、価値観に深く織り込まれたものに変えていくためのフレームワークを開発した。本稿では、組織のリーダーシップチームが自問自答すべき4つの問いを紹介しよう。