●キャリアの機会に対して公平なアクセスを提供しているか

 組織のあらゆるレベルでリプレゼンテーション(特定集団にジェンダーや人種などの代表が存在することやその割合)が重要だという認識が不可欠だが、それ以上に重要なのは、黒人や先住民、ラテンアメリカ系、アジア系、その他の有色人種が組織に加わった時に、何が起きているかに注意を向けることだ。

 彼らは専門能力開発やメンターシップ、スポンサーシップ、給与、業績評価、ネットワーク、昇進・昇格の機会に対して、公正なアクセスを得られているだろうか。

 筆者らが提案するのは、説明文を用いて進捗を測定する「多様性スコアカード」方式よりも、さらに踏み込んだアプローチだ。スコアカードは、同僚との比較によって漸進的な進歩を見るものであるため、不十分な場合も多い。特に、離職率の多さや昇進・昇格率の低さについて語られる個人の体験の「質」よりも、数値化して「量」を測ることに重点が置かれているからだ。

 筆者らは企業に対して、リプレゼンテーションを数値で表すと同時に、それを組織内における個人の実体験を測定する戦略手法と組み合わせて活用するように推奨している。

 ●アライシップの文化を促進しているか

 リーダーは、あからさまな、あるいは些細な人種差別行為を目の当たりにしても、沈黙してしまうことがあまりに多い。その結果、システミックな人種差別構造の維持に加担することになる。

 組織がアライシップの文化を促進し、それによって個人レベルおよび組織レベルでのアカウンタビリティを高めるには、変化を持続させる環境をつくるために、各自がリスクを取れるよう権限を与えることが必要となる。そのためには、組織全体にわたって公平性を高めるような行動や実践を評価し、支援し、それに報いることが不可欠となる。

 職場において、アライシップとは何を意味するか。どうすれば、誰もがアライシップを実践できるか。そして、誰もがインクルーシブで公平な環境づくりに貢献するには、どうすればよいか。リーダーはこれらについて声高に、透明性を持って伝えなくてはならない。

 そのためには、社内の慣行や方針を評価し、給与などシステミックな問題に対して持続可能な公平性プログラムを開発し、真のアライシップが職場文化に与えるインパクトを認めるような報酬体系を構築する必要がある。