組織は時代とともに
組織が長期的に成功するためには、外部環境の変化のスピードとその特徴に適応するしかない。組織をどのように運営するか、どのような体制を取るかに始まり、どのように率いるかに至るまで、組織のあらゆる面において、目下の周囲の環境だけでなく、絶え間ない環境変化にも適応しなければならない。
世界が以前にも増して急速に変化する中、企業にも、より迅速な変化が求められている。しかし、多くの大企業はそうした機動性を企図して、業務慣行や組織構造、組織行動を構築してはいない。企業が1世紀前にその選択を取ったのは、統制、一貫性、予測可能性を最重視していたからであり、発展の足がかりとしてコアコンピタンスを重んじていたからでもある。さらに、リーダーが組織内部に視点を置いて世界を眺めていたからだ。
今日、企業が成長するには、組織の外に視点を置いて外部環境の変化を察知するとともに、変化にたえず適応できるよう、組織内部に柔軟性を備えていなければならない。個々の顧客に目を配り、コアコンピタンスを機動的なものにし、階層構造ではなくチームを拠り所にする必要がある。そのすべてにおいて、データとアルゴリズムのパワーを活用することも必要だ。