人材獲得

 現在のようにトップ人材の獲得競争が激化している時期には、候補者集めの手法を拡大する必要がある。以下のような取り組みを検討しよう。

・異動の実現と人材の定着をサポートするうえで基盤となるスキルと意欲を引き出し、社内の人材流動性を高める(水平の職種転換や社内ギグワークなど)。

・オンデマンドやギグプラットフォームを活用して労働力(高賃金労働者も含む)の柔軟性を高め、市場投入に要する時間を短縮してイノベーションを促す。

・組織に関する貴重な知識を有する元従業員を呼び戻す。

・過去に高い業績を上げ、将来、何らかの職務の候補者になる可能性のある従業員の社内リストを作成する。

・引退した人、神経発達の多様性を持つニューロダイバース人材、過去に服役経験のある人など「隠された」人材を活用する。

・トップ人材を擁する企業を買収する。または他社から人材を借りたり、共有したりする契約を結ぶ。

チャネル戦略

 新しくて革新的なチャネルを人材戦略に組み込んでいる企業は今後、長きにわたって、需要の高い重要な人材を採用しやすくなる。以下のような手法を採り入れて、チャネル戦略のレパートリーを広げよう。

・「雇用・訓練・派遣(HTD)パートナー」に高い潜在能力を持つ候補者を探してもらい、採用した人材に必要なスキルを獲得させる。

・デジタルプラットフォームを活用して、採用活動のプログラム化とパーソナライズ化を進める(QRコードやテキストメッセージの活用を含む)。

・ジョブセンターやコミュニティカレッジといった地域の教育機関と提携して、個別カリキュラムや期間限定の就業体験を提供し、関連スキルを持つ人材とのパイプをつくる。

・ソーシャルメディアプラットフォームで人材を探す、新たな方法を試す(レイオフリストやリンクトインへの投稿など)。

・特に需要の高い職務について、効果的な人材紹介プログラムを開発・販売する。