「人を惹きつける会社」に変わる
サマリー:『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』(DHBR)2023年12月号の第1特集は「人を惹きつける会社」です。コロナ禍や労働力不足の影響により、多くの企業が人材の確保に苦労しています。魅力的な人材を惹きつけ、... もっと見る定着させるためには、職場の魅力を高めなければなりません。最新の論文を通じて、採用、育成、定着の観点から考察します。 閉じる

 コロナ禍や労働力不足の影響により、多くの企業が人材の確保に苦労しています。魅力的な人材を惹きつけ、定着させるためには、職場の魅力を高めなければなりません。第1特集「人を惹きつける会社」で考察します。

 特集1本目は、パナソニック コネクト プレジデントの樋口泰行氏へのインタビューです。樋口氏が「健全な組織文化が人を惹きつけ、企業の競争力を高める」と力を込めて話すように、人材の採用、定着に問われるのが組織文化のあり方です。同社の改革の軌跡から、魅力的な会社に変わるための条件を探ります。

 特集2本目は「社内に価値あるタレントマーケットプレイスを構築する法」です。社内の重要なポジションに空きが出た時、従業員の希望と一致させる仕組みがあることで、従業員満足の向上と離職率の低下につながります。インターナル・タレントマーケットプレイスの効果的な活用法を明かします。

 特集3本目は、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)教授らと、IBMの経営改革を主導した前CEOのジニー・ロメッティによる「優れた人材を採用したければ、学位よりもスキルを重視せよ」です。採用において学位に固執していると、有能な人材の取りこぼしにつながると指摘します。

 特集4本目は「障害者の雇用は競争優位の源泉となる」です。障害者の雇用は社会活動ととらえるよりも、企業の競争力につながると考えるべきです。筆者らの豊富な研究と多数の事例がその主張を裏付けます。

 特集5本目は、HBSとボストン コンサルティング グループ(BCG)の筆者らによる「従業員のリスキリングを効果的に実践する方法」です。今後20年以内に仕事の32%が大きく変化するといわれる中、企業はその変化に真正面から向き合い、従業員のリスキリングに取り組まなければなりません。

 また、第2特集「現場の人手不足に対処する」では、現場の最前線で働く従業員に焦点を当てます。労働力不足に悩む小売業やサービス業に対して、時間給で働く従業員のマネジメントを見直すことの意義を説きます。

 今号は、組織改革に向き合っている方に特におすすめです。採用、育成、定着の観点から魅力的な会社に変わるためのヒントが詰まっています。ぜひ、ご一読ください。

 また、今号のテーマについて語る無料イベントも開催いたします。ご興味のある方はお気軽にご登録ください。

(編集長 小島健志)