ラーニング
私たちは日々の仕事に多くの時間、エネルギー、労力を費やしているため、仕事は学習の最も重要な機会となる。問題は、毎日の成長に対して意図的に投資しないことだ。タスクや仕事をこなすことに追われ、他のことに時間を割く余裕がない。
自分の成長を優先しないと、レジリエンス(再起力)が低下し、身の回りで起きる変化に対応する能力が低下するため、キャリア戦略として危険である。以下は、仕事における学習を積極的に行うための3つの方法だ。
●他者から学ぶ
あなたがともに過ごす人々は重要な知識の源だ。多様な学習コミュニティをつくることで新しい視点を得ることができ、「エコーチェンバー」に陥るリスクを減らすことができる。
毎月1回、初対面の人とバーチャルまたは対面で「好奇心のコーヒー」を飲むという目標を立てよう。組織を新しいレンズで見せてくれる別の部署の人や、知識を広げてくれる別の会社の同じ職種の人でもよい。
会話の最後に、「他に誰か、私がつながりを持つことで、私のためになる人はいますか」と質問すれば、あなたの好奇心をさらに高めることができる。新たなつながりが生まれるチャンスができるだけでなく、直接紹介してもらうことで恩恵を受けるかもしれない。
●実験する
実験は、試し、学び、適応するのに役立つ。仕事の中で実験する方法は無限にある。たとえば、さまざまなツールを使ってバーチャルプレゼンテーションの双方向性を高めたり、カメラを使った会議と使わない会議の影響を調べたり、ビデオ通話から電話に切り替えたり、新しい交渉術を試すこともできる。
実験を効果的に行うためには、意識的に選択し、それを学習の機会としてラベリングすることだ。自分が行っている実験と、その過程で学んだことを、「何でも学ぶための記録」として書き留めるようにしよう。大切なのは、未知のものを探求するという性質上、失敗する実験もあると想定することだ。
●集合的カリキュラムをつくる
ねじれたキャリアでは、誰もが学習者であり、教師だ。チームとして、互いに学び合う集合的カリキュラムをどのようにつくることができるか考えてみよう。
他者の学びを助けるスキルを個人が共有する「スキル交換」を、効果的に活用している組織もある。そこでは、クリエイティブな問題解決者が役立ちそうなプロセスやツールを共有したり、コーディングの専門家がランチタイムを利用した初心者向けのセッションを開いたりしている。スキル交換は、誰しも貢献できるものを持ち、継続的に学ぶ、民主的発展のよい例だ。