
誰もが好き好んで会議に出席しているわけではない。意味なく時間を奪われたり、ストレスや疲労が溜まったりすることで、仕事の生産性も質も低下することを自覚している。にもかかわらず、なぜ無駄な会議が一向になくならないのだろうか。本稿では、会議依存を引き起こす6つの心理的要因と、それぞれの克服法を紹介する。
誰でも会議は好きではない。会議が多すぎるとストレスが溜まり、疲れてしまう。従業員が集中できなくなり、やる気を失って、頭を有効に使う時間が減ると、仕事の生産性も質も打撃を受ける。ある調査でマネジャーがカレンダーに登録している会議の83%が非生産的だと報告していることや、米国の専門職が会議を「オフィスの生産性を低下させる一番の要因」だと評価していることも、驚くには値しない。
しかし、このように明らかな合意が存在するにもかかわらず、終わりの見えないチェックイン、議論後のデブリーフィング、オールスタッフミーティング、ズームコールなどの慣行が企業を悩ませ続けている。会議の集団依存から解放されるためには、何が必要なのだろうか。
筆者らは、幸福感と時間管理を研究する行動科学者と、コミュニケーションとコラボレーションのツールを設計してきた数十年の経験をもとに、会議向けのソフトウェアを開発するスタートアップの共同創業者として、私たちの行動(および交流)の方法を変えるために、心理学が役に立つことを知っている。
そこで、必要以上に会議を開いたり出席したりすることの心理的な落とし穴を探りながら、従業員、マネジャー、さらには組織全体がそれらを克服するために、研究に裏付けられた戦略を提案したい。