3. 感情の評価を行う

 内的不一致を引き起こすような状況は、本人にとって学習と成長の機会になる。感情の評価を行い、次のように自問しよう。私は何を感じているのか。それを自分の身体のどこで感じているのか。何が私をそのように感じさせているのか。私の反応は、自分の信念や価値観について何を語っているか。

 私たちの多くは、幼少時から「ある種の感情はよくないものだ」というメッセージを受け取っている。悲しい時は「めそめそしない」「もう大きいのだから泣かない」と言われ、怒った時は「落ち着きなさい」と言われて育つのだ。

 しかし、感情は自然なものであり、本質的なものでもある。私たちが世界をどのように体験しているのか、感情を通してフィードバックを得ることで、正しい判断を下し、良好な人間関係を築き、ウェルビーイングを育むのを促す。

 あなたの不快感は、ある感情の正当性に対する思い込みから生じたものではないだろうか。もしそうならば、自分の感情の正当性を確認することは、家庭や生育環境の文化によって植えつけられた制約的な枠組みから抜け出すのに役立つかもしれない。

 このプロセスは、感情的知性(EI)を高め、感情労働やリーダーシップを発揮する能力を強化する。筆者がコーチを務めている多くのリーダーは、自分の感情や身体から切り離され、自分の内なる状況が自身の行動にいかなる影響を及ぼしているのかを認識していない。しかし、複雑で困難な現代社会において、有効性のあるリーダーシップを発揮するには、自己認識と感情のマネジメントが不可欠だ。

 自分の役割について内的不一致を常に感じているならば、自分の立場を自身の価値観に近づけるにはどうすればよいかを考える。自分の役割や労働条件に関するネガティブな感情を再評価し続けることは、長期的な解決策として適していない。自分の特性や動機が仕事における感情の要件と一致していれば、感情労働は軽減される。

4. つながりと充電のための時間を設ける

 感情労働の負担を減らすには、サポートを求めることだ。パートナー、セラピスト、コーチ、信頼できる仲間をはじめ、自分の考えや感情を素直に表現できる人とつながりを持つ。瞑想、ジャーナリング、アート、自然散策など、リラックスして充電できる活動に参加することも、隠れたストレスの軽減につながるだろう。

 また、セルフコンパッションを受け入れることも欠かせない。セルフコンパッションは、感情的知性や他者に思いやりを持って接する能力、そしてリーダーとしての全体的な有効性を高める。リーダーは、感情というものをどのように見極め、取り扱うかについてのトレーニングを受けることがほとんどないため、学習過程においては自分自身に対して寛容であるべきだ。

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 あなたがリーダーとして行っている感情労働は、そもそも認識されていなかったり、認識されていても過小評価されていたりするかもしれない。だが、今日の仕事の世界においては、ますます必要不可欠なものになっている。感情労働は多くの場合、無私かつ向社会的な行動であり、実際にその感情を抱いていない時であっても、相手を気遣い、ポジティブな影響を与えることができるものだ。

 しかし、個人的な犠牲を払ってまで行うべきことではない。本稿で紹介したテクニックを実践することで、長期にわたって自分自身の健康を守り、高いパフォーマンスを発揮してほしい。

"When Your Feelings Conflict with Your Leadership Role," HBR.org, January 27, 2023.