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アメリカ在住移民の経済的ポテンシャル
不況にもかかわらず、購買意欲の高い未開拓顧客が存在する。それは、世界に約2億人いるといわれる移民たちと、母国で暮らす彼ら彼女らの親族である。その数は、実に5億人に上るという。
2007年、アメリカ在住の移民による母国への送金額は3500億ドルに達したそうだ。これは、OECD(経済協力開発機構)に加盟する先進国が開発途上国に供与した援助額の3倍以上に相当する。
また、アメリカ最大の移民グループを形成するラテンアメリカ系移民の購買力は、いまや8000億ドルを超えている。移民たちは親族への金品の仕送りを通じて、母国の外貨獲得にも大きく貢献している。
以上のことを十分認識している企業の一つが、大手国際送金サービス会社のウェスタン・ユニオン・ホールディングスである。
同社はいまや、200を超える国や地域に約33万5000の代理店を抱えており、売上高を2002年から2007年の5年間で約27億ドルから約49億ドルに急増させている。
社長兼CEOのクリスティーナ・ゴールドは、『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューに「当社の成長を後押ししているのは、労働力の国際移動です」と語っている。