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オペレーションの4領域を分析する
価格戦争は通常、どこかの企業が「その市場の価格が高すぎる」、あるいは「市場シェアのためなら、現在の利益率を犠牲にしてもかまわない」と考えていることに端を発する。業界内に信頼関係が乏しかったり、互いについて無知だったりという状況だと、価格戦争はあっという間にエスカレートする可能性がある。
価格競争という戦場に、どのようなタイミングで参戦し、どのような武器を用いればよいのか。退却すべき時機はいつごろか。あるいは、みずから仕掛けるにはどうすればよいのか──。戦争勃発の原因やその本質を理解すれば、賢明な判断が下せるはずである。それゆえ、最初のステップは正確な状況把握に尽きる。
この分析と判断のプロセスでは、現在の市場動向を観察して、その際有効なプライシングを理解し、競合他社の手段に対して、自社の状況や資源に見合った対策を講じることを主眼としている。
的確な判断を下すには、オペレーションに関する4領域を分析する必要がある。
顧客に関する領域:価格感度、価格改定による顧客セグメントの変化などがある。
自社に関する領域:コスト構造やケイパビリティ(実行能力)、戦略のポジショニングが例として挙げられる。