バーチャル会議の前と後に

 プラットフォームのツールを慎重に使うことに加え、バーチャル会議の前と後にちょっとした行動をすることで、会議中の心理的安全性を構築することができる。

 チームリーダーは事前に会議のツールを試し、その用途とリスクを理解し、どのような順序で議論を進めるかを計画すべきだ。ファシリテーター(または交代制のチームメンバー)を招いて、参加を確実にする支援をしてもらうことも検討する必要がある。

 最後に、重要な意思決定のための意見を求める会議でエンゲージメントを促進するため、匿名の投票や1対1の面談などで事前に参加者と交流することも考えよう。

 バーチャル会議が終わったら、マネジャーはセッション中に発言がなかった参加者に声をかけるとよい。休憩中のおしゃべりをする時のように、メッセージや電話、メールなどを使って反応をうながすことができる。

 チームは、自分の意見が支持されないとか擁護してくれる人がいないと思う時は特に、孤独な場所になる。パンデミックのように長期化する危機の中でリモートワークをしている従業員にとっては、そうした対人恐怖が増幅されてしまう。

 バーチャルなチームの心理的安全性を構築するには、努力と戦略が必要だ。それができればエンゲージメント、同僚関係、生産的な反論、アイデアの創出などにつながる。

 喜ばしいことに、エンゲージメントをうながし、エンゲージメントのハードルを下げるツールやテクニックは習慣として身につけることができる。今日から、そして将来に渡ってマネジャーの役に立つものだ。


HBR.org: How to Foster Psychological Safety in Virtual Meetings, August 25, 2020.


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