●ストレスを減らし、穏やかにする
脳イメージングの結果、ソーシャルパーパスを追求する行為によって、神経細胞レベルでストレス反応が軽減することが明らかになった。
別の研究では、ソーシャルパーパスを追求することが、最終試験や資金難などストレスの多い状況が健康に及ぼすネガティブな影響を軽減することがわかっている。
●健康状態を改善させる
ある実験では、高血圧を抱えた高齢者73人を無作為に2つのグループに分けた。1人120ドルを渡して、一方のグループには自分のために週40ドルずつ使うように、もう一方のグループには他者のために週40ドルを使うように指示した。
3週間後に実験が終わった時、自分のためにお金を使った人は血圧に変化がなかったが、ソーシャルパーパスのために使った人は、投薬や運動をした場合と同程度、血圧が低下した。
別の研究では、思春期の若者を無作為に2つのグループに分け、一方は慈善目的のボランティアを行い、もう一方はボランティアに参加しなかった。4カ月後、ボランティアに参加した人々は、参加しなかった人々に比べて、コレステロールの値が低かった。
●幸福度を高める
ソーシャルパーパスを追求することは、セックスやデザートと同じように、快楽物質を生み出す脳の領域を活性化させる。
このように、人を助ける善行によって幸福感が増す「ヘルパーズ・ハイ」は、性別や年齢など、さまざまなデモグラフィック(人口動態)に広く見られることが確認されている。