戦略的思考のキャリア論
サマリー:『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』(DHBR)2024年7月号の特集は「戦略的思考のキャリア論」です。不確実性の高まる時代には、企業と同じように、個々人の人生においても戦略策定の知恵を活かすことが重要... もっと見るです。7本の論考から考察します。 閉じる

人生設計にも効く「戦略的思考」

「目の前のことに追われていると、長期的視点に立って物事を考える余裕がなくなってしまう。これは言わば、戦略もないまま企業が事業を運営するようなものだ」――。そんな指摘に、ハッとさせられる方も少なくないのではないでしょうか。不確実性が高まるいま、戦略的思考が有効なのは企業だけではありません。そこで今号の特集は「戦略的思考のキャリア論」と題し、これからのキャリアを考える際にヒントになる視点の数々をお届けします。

 特集1本目「人生の行き先を決めるのに、早すぎることはない」では、日本発のグローバル企業を築き上げたファーストリテイリングの柳井正氏に、キャリアのあり方について語っていただきました。

 特集2本目の「戦略策定の知恵を人生設計に活かす法」は、ボストン コンサルティング グループの筆者らが、企業戦略の策定手法を個人の人生設計に応用したプログラムを紹介します。

 特集3本目は、ビジネススクール卒業生950人超が対象の調査をもとにした「キャリアチェンジを阻む5つの壁をいかに乗り越えるか」です。続く4本目「仕事と人生の悩みに効くアドバイス」とあわせてお読みください。

 特集5本目「キャリアの挫折から立ち直る3つのステップ」は、自己否定を克服し、次なる可能性に向けて気持ちを立て直した人たちの話を交えた実践的なガイダンスとなっています。

 特集6本目は「新たな環境で円滑な人間関係を築く方法」。新しい職場で仕事を始める際に心に留めておきたいアドバイスです。

 そして特集7本目の「自分の内なる思いを起点にキャリアを構築せよ」では、国際基督教大学(ICU)理事長の竹内弘高氏が、キャリアづくりにおいては「インサイド・アウト」の発想が重要だと説きます。

 ご自身のこれからのキャリアを考えるうえで、今号のDHBRをヒントにしていただければ幸いです。

(編集長 常盤亜由子)