思いやりのあるセルフトークで
状況を改善する
自分との会話を頭の中でコントロールして、自分にとって自然で本物の言葉だと思えるポジティブな会話にリフレーミングすることができる。思考が堂々巡りをしていると気づいたら(過去の決断を蒸し返している、社会的な比較をしている、自分の不完全さについてくよくよ悩んでいるなど)、セルフ・コンパッションの練習をしよう。
・自分の思考がつまずくパターンを知る:セルフ・コンパッションは多くの場合、自分の思考が妨げられるパターンを知ることから始まる。
私にとっての壁の一つは、不安になると働きすぎることだ。やがて、周囲の人を巻き込む。自分が不安に駆られて設定した高い基準を、ほかの人にも当てはめて、彼らをいら立たせ、仕事上の人間関係に緊張をもたらす。
自分の思考が妨げられるパターンを知っていれば、妨げられていることに気がついた時に、それを素直に認めて、よりよい選択ができるように促すことができる(詳しくはThe Healthy Mind Toolkitを参照)。この場合、セルフ・コンパッションのあるセルフトークは次のようになる。
「自分がコンロトールしようと思うから、細かいことまで口を出したくなる。それで自分は安心できるのだから、そうしたくなるのも無理はない。でも、いまは戦略的に考えて、大局をつかむ必要がある。結局は、それが自分の健全な感情につながる」
・あなたを安心させてくれる周囲の言葉に耳を傾ける:メンターや友人は、あなたを安心させて落ち着かせるようなことを言ってくれるだろう。あなたに向けた具体的な言葉かもしれないし、「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」とった格言かもしれない。
彼らの言葉をセルフトークに取り入れよう。自分の頭の中で繰り返せば、コントロール欲求や完璧主義を手放しやすくなる。自分の感情に耳を傾けて、どのようなフレーズやメッセージが気持ちを軽くして、よりよい判断を下す助けになるのかを理解する。
・事前に準備する:思いやりのあるセルフトークが、よりよい判断を下す手助けになるようなシナリオを6通り考える。
たとえば私の場合、初めての相手と一緒に仕事をしている時、自分の完璧主義が周囲をいら立たせていると感じた時、ほかの人が自分より優れていると感じた時に、思考を変えるきっかけを準備している。
それぞれのシナリオについて、思いやりのあるセルフトークがどのように響くか、いくつか具体的な例を書き出しておく。
・助けを求める:あなたが考えたシナリオは、自分だけの話になりやすい。行き詰まった時は、セラピスト、あるいは感情的なスキルが高いメンターや友人に助けを求める。
たとえば、自分の思考がつまずくきっかけになりやすい状況の例をセラピーやコーチングセッションで話し合い、思いやりのある効果的な対応を一緒に考えてみる。